謹んで新年のお慶びを申し上げます。

皆様には日頃よりお世話になり厚く御礼申し上げるとともに、本年も変わらぬご厚誼を賜りますようお願い致します。

 

さて、日本の造船業界も昨年に続き回復路線にあり、00年代後半の海運・造船ブーム期以来、線表をほぼ3年先まで埋め、一部では28年29年船台まで商談が進んでいるようです。ただ、昨年に引き続き原材料の高騰、不安定な為替相場、エネルギーコスト等に加え造船・船用業界とも深刻な人手不足が懸念され、未だ厳しい状況も予想されます。

中国経済についても2024年は注目の年でした。不動産並びにBEV自動車バブル崩壊による中国経済の景気後退により鋼材需要が減り、鋼材の安値販売・デフレ輸出拡大の恐れもあります。また、ゾンビ造船所の復活により商談(船価)に悪影響を及ぼすのではないかと非常に懸念される状況にあります。

 

ここ数年、IT関連テクノロジーの進化が著しく人工知能(AI)の発展が社会のあらゆる分野に導入され技術の進化がますます加速しています。一方では環境問題に対する意識の高まりから、各業界が持続可能な未来に向けて取り組みを続けています(今更ではなく、従来から続けている話しだと思いますが)。技術課題も多く業界の進む方向もいまだ明確に見通せない中にあります。AI技術も環境問題もどちらも情報が溢れていますが、信頼性や有用性をしっかりと評価し的確に情報を見極める能力をいかに身につけるか。それに尽きるのではないでしょうか。

 

このように変化する時代の中では、私たち一人ひとりがこれらの変化を乗り越え、より良い社会を築いていくためにできることを考え、行動していけるよう努めていく必要があると感じています。2025年も、皆さまと共に希望に満ちた一年にできるよう、引き続き努力を重ねていきたいと思っております。

 

最後になりましたが、皆様の益々のご隆盛とご健勝をお祈り申し上げ、新年のご挨拶とさせて頂きます。

 

 

日の本辨工業株式会社

代表取締役  岡 一嘉